「微生物」の最近の記事

ヒトツメマルミジンコ

少し前の池サンプルから、ヒトツメマルミジンコMonospilus disparを発見。
このミジンコはちょっと変わっていて、古い脱皮殼が脱落せず背中から同心円状に残ります(動画冒頭で殻表面に年輪のような段差が見えます)。
また、複眼がなく単眼が発達しています。

ちょっとアリクイっぽい顔だな〜と思うのは私だけ?

あらまあゴニウムさん!

10月末に採取した池サンプル(しばらく放置していた)を久々に覗いてびっくり。
ゴニウムがたくさん…(え、いたんだ…知らなかったよー)。
なんと、いくつかの群体が娘群体をつくっていました。

娘群体1 娘群体2
娘群体3 娘群体4

その後、径30μm前後〜の小さな群体がたくさん泳ぎだし、あっちもこっちもゴニウム状態に。
プレパラートに厚めに水をマウントしたら、はみ出た部分にゴニウムが大集合してしまった 笑。

小さなゴニウムをよーく観察してみると、いくつかの群体では外側の細胞の先に丸い輪っか?のついた紐のようなものがついており、しばらく見ていると、なぜかプチっと切り離されるのでありました。
これ、なんでしょうね?
娘群体形成の時に使われたもの、とか?

↓順に赤い矢印が出ますので、その先の細胞に注目してご覧ください

以下のPDFによると「クラミドモナスは刺激によって自分で鞭毛を切り離すことがあり、1時間ほどで再生する」そうなので、これらのゴニウムでもそのようなことが起きていて、また普通に2本の鞭毛が生えてくるのかもしれません。
鞭毛・繊毛の運動・構築機構の研究 - 県立広島大学

ツリガネムシ付きオカメさん横顔

顔に3つのツリガネムシが付いたオカメミジンコさん。
びっしり付いてるのも嫌だろうけど、このくらいのも鬱陶しそうな気が。そうでもないのかな?

ツリガネムシだけじゃなく、オカメさんの複眼を動かしている筋肉もよーく見えているので、ご注目あれ〜

ちなみにこれは上を向いた横顔。
右の大きな黒丸が複眼、左の裂けたような黒が単眼、その上のとんがりが吻です。
(オカメさんの単眼は丸くなくて、形の変化が大きいです)

ディプロフリス(SFちっく

ディプロフリスDiplophrys
見るたびに、SFっぽい姿だわ〜と思ってしまいます。
細胞内の大きな油滴が目立ちます。両脇から糸状仮足が出ていますが、Twitter上の再生ではちょっと見えにくいかも。

このひとは分類上どういう位置にあるかと言いますと、今のところ「不等毛類以外のストラメノパイル」に入っています。「菌類のように吸収栄養で生きている、アメーバに近い生物」という感じのようですね。

時に集団も作るそうで、私も4つのディプロフリスらしきものがまとまっているのを見たことがありますが、以下のページにある群体の写真は凄いです。
Diplophrys archeri Barker, 1868

ポップコーン君(暫定 → 渦鞭毛藻かな?

たまに見かけるのですが、正体がわかりません。
(自分の中では暫定的にポップコーンと呼んでおります 笑)
ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひお教えくださいませm(__)m
(動画9秒〜は、冒頭とは別の個体です)

【20.01.11追記:どうも渦鞭毛藻の仲間のような感じですね〜】

オビケイソウ

多分、オビケイソウFragilariaの仲間。
よく見かけるけど、ただ単純に綺麗。私にはジュエリーにしか見えん。

オビケイソウ

【余談】
たまたま発見。これはいい、とっても分かりやすい。
私ぐらいのレベルにはありがたい、たいへん参考になるページ。
顕微鏡という光学システム - やしお

こちらも同感。
「顕微鏡という装置」みたいな新書ほしい - やしお

クリプトモナス近影

じっとしているクリプトモナスがいたので、クローズアーップ。
右上で収縮胞が動いています。
真ん中のくぼみの周りのつぶつぶは、射出体(トリコシスト)ってやつですかね。
これ、刺激で糸が出たりするらしいんですが、どういう時使うんだろう…

ツンデレのハルくん

あのさあハルテリアくん。
君って、撮ろうとすると逃げちゃうのに、他のひとを撮ってると乱入してくるよねー。(この時もそうだった)
なんで?ツンデレなの?(…んなわきゃない)

*小さい奴を撮ってるところに乱入されたので、どアップが撮れましたとさ。収縮胞もよく見える(^^)

ゴニウム(細胞数8)

以前のサンプルを溜めてある容器から、細胞数が8のゴニウムGonium(ヒラタヒゲマワリ)を発見!
ゴニウムは通常、細胞数8または16で群体を形成します(前回のは16個でした)。
8個の場合のフォーメーションは何種類かあるみたいですね。

ところで、ゴニウムがどう殖えるかって気になりません?
私は、クンショウモの殖え方を知ってから、群体をつくる藻類がどう殖えるのか気になってしまいます…
興味のある方は、次のページへどーぞ(^^)
ゴニウム・ペクトラーレ Gonium pectorale

【追記】ちなみに、上記ページで説明されているのは有性生殖時の挙動について。単純に細胞分裂による娘群体の形成も行います。
参考:ゴニウム属(霞ヶ浦のプロチスタ)

すいーーっと、カシラワムシ

こちらは、ゆったりすいーーっと、独特な雰囲気のワムシさん。
良い姿勢でのんびりと進みます。
コガタワムシ科カシラワムシ属Cephalodellaの一種らしい。

Cephalodella forficulaにも姿が似てますね。
(リンク先には「デトリタスで管を作って住む」とあります)

あまり足を開きませんが、たまに開いた姿がまた可愛らしい(^^)

開脚カシラワムシ1.jpg 開脚カシラワムシ2

ミドリムシ〜

なんか変なのが泳いでる!と思ったら、ピタリと止まって鞭毛ピロピロ、時々変形。
なんと、ミドリムシ(ユーグレナEuglena)さんでした〜(初見!)

赤く見えてるのは眼点。この辺りに感光点があり、光を通しにくい赤い色素の裏張りで外からの光にのみ反応するようになっているらしいです。

参考:エクスカバータ Supergroup Excavata

クロオモナス

こちらは、クロオモナスChroomonas(アオカゲヒゲムシ)。
クリプトモナスの仲間ですがより小さく、青緑の葉緑体が特徴です。綺麗な色ですね〜。
(先のマルロモナスの動画21秒〜にも一瞬登場していましたね)

このひとたち(クリプト藻)も共生起源で植物になったらしいのですが、近いグループが分からず、今のところ所属不明とされています。
参考:所属不明の真核生物

マルロモナス

こちらは不等毛類・黄金色藻の一種、マルロモナスMallomonas(ミノヒゲムシ)。
ガラス質の鱗片と棘で表面が覆われていて、長い鞭毛を使って泳ぎます。
冬が旬なのだそうです(野菜かっ!)

ちょっと宝石のペリドットを思わせる色合いですね(^^)

不等毛類というのは、元々は別の生物だったのが、進化の途中で藻類を細胞内に取り入れて藻類の仲間になった、という特徴があるのだそうです。
珪藻やコンブなどもこの仲間だそう。
面白いですね〜。

このあたりのお話に興味のある方は、こちらをどうぞ:
色素体/葉緑体の成立と多様性

ミドリゾウリムシ@脱皮殻

色淡めですが、ミドリゾウリムシと思しきお方。
ミジンコの脱皮殻でお食事中。
なんだかとっても美味しそうに、隅っこまで丁寧になめなめしています(^^)
【追記】柔らかく変形著しいので、どうもゾウリムシじゃなさそう。

溶けてる〜〜ケルコモナス

鞭毛+体の後半がアメーバ状って、いったい誰かと思ったら、どうやらケルコモナスCercomonasらしい。
鞭毛は2本あり、1本は後ろに引きずります。細菌などを食べるそうですが、動画の最後に左下から現れる子はお腹に珪藻が入っているように見えますね。

こちらのお方(2枚とも同じひとです)は、特に溶け方が著しく、後ろがズルズルになっちゃってます。

ずるずると… 引きずってます…

ふたりのレンバディオン

分裂中のレンバディオンLembadionに出くわしました。
最初に見た時には落花生の殻みたいな形でしたが、30分ほどかけて、2細胞に分かれました。
もう少し!となってからが結構長いですね。完全に離れた時には、どことなくふたりとも嬉しそうに見えました。

生物の分類(feat. ポーリネラ

微生物を観察していると、動物とも植物ともつかない面白い奴がいっぱい居て、ああ自然は人の思考に都合よくできちゃいないんだなというのが実感として分かって、とても面白い。
(画像は有殻アメーバのポーリネラ)

ポーリネラ

実際、従来教えられてきた五界説(動物と植物を分ける二界説から発展したもの)は生物の分類としては既に過去のものになっていて、『淡水微生物図鑑』も『プランクトンハンドブック淡水編』も3ドメイン説以降の新しい分類に基づいて記述されている。

微生物観察にハマるまで新しい生物分類については知識がなかったが、今の状況(知見が大きく変化しつつある)はなかなかに面白い気がする。

勉強し始めたばかりで分からないことだらけだが、最近読んでいるサイト。
生きもの好きの語る自然誌

生物の分類については、ブルーバックスから出ている『巨大ウイルスと第4のドメイン』の第2章も分かりやすい。

ろくろっ首のラクリマリア

ろくろっ首こと、ラクリマリアLacrymariaさん。
物陰から、半端なく伸びる首だけで辺りを探っています。

動画中盤、首に螺旋構造のようなものが見えますが、一体どうなっているんでしょうね。

先端には毒胞があって、獲物を動けなくして丸呑みするらしいです。

【参考】繊毛虫ラクリマリア(Lacrymaria olor)の捕食運動

太めのユープロテス

このユープロテス、おせちの食べ過ぎで太めに…というのは冗談ですが、いつも見る姿よりもかなり幅広ですね〜。
『淡水微生物図鑑』には、捕食者が側にいると食べられにくいよう細胞の幅を広げるとあるので、恐らくその状態になっているんだと思います。

太めのユープロテス

*捕食者の皆さん、ユープロテスの食べ過ぎにはくれぐれもご注意ください(違う)

サラダバー。

サラダバー(緑藻類)に集うツボワムシやコレプスさんたち。
*皆様もおせちの食べ過ぎにはくれぐれもご注意ください(^^)


放散虫スライド♪

MWSさんに特注していた放散虫スライドができあがってきました!(↓追記あり)

放散虫を見るのは初めて。
素晴らしい品質のスライドで見ることができ、最高です。

こういうスライドを持ってしまうと、三眼顕微鏡+一眼レフで撮りたくなりますね…
しかし、まずはいつものYS100+iPod touchで撮影っ♪

美麗放散虫スライド

(三眼顕微鏡は持っていないので、来年以降の課題です…)

【追記】このスライド、もの凄く透明度が高く、チリ一つ付いていない状態で送られてくるので、顕微鏡で見るとまるで放散虫が空中に浮いているように見えます(^^)
特に暗視野で見るとまさに宝石の輝きで、写真にできる気がしません…

プレウロネマ 勝者の余裕

プレウロネマPleuronema。口の横の繊毛列が大きな膜のようになっています。

冒頭すぐ、左上の細胞がクリプトモナスらしき獲物をゲット。もう一方は「あっ…」という反応を見せた後「…ちぇっ!」とやっかむように去っていく。
その後、勝者は食後の排泄を行う余裕ぶり 笑。

ヒラタヒゲマワリ(ゴニウム)

整然とフォーメーション組んだ奴がいきなり泳ぎ出すと、ビックリしますねー。
調べてみたら、ヒラタヒゲマワリGoniumのようです。
鞭毛は全部は見えないけど、2本ずつ出ている模様。

ヒゲマワリといえばボルボックスですよねえ…ぜひ一度見てみたいもんです(レア度高し…)

unidentified_181221

これ、まったく正体が分かりません。
大きさや見た目の雰囲気は先日のディプロシガにも似ていて、透明な殻に入っている(後鞭毛で殻にくっついている)ようなのですが、前鞭毛の形状がコイル状で、時折収縮する様子が見られます。
一体何だろうなあ〜?


(周りでめっちゃ動いているのは珪藻さんたちです)

動画では、複数の収縮胞(3つ以上?)があるように見えますね。
YS100の解像限界に挑戦している感じになってきました 笑。

対物60xで見るとこんな感じ。

対物60倍視野

参考までに、極度にコントラストを上げてみた画像をいくつか。

参考画像1 参考画像2 参考画像3

カビヒゲムシ

こちらは、カビヒゲムシAnthophysaの群体が柄から離れて遊泳しているところと思われます。
それぞれの個体の先で鞭毛がピロピロしているのが見えます。

もともと葉緑体を持っていたのが退化して光合成能力を失い、細菌を食べて生きているのだそう。

見つけてから3分以上遊泳していましたが、だんだん落ち着いて、やがて「解散!」とばかりにバラバラになりました。
(この後どうするんだろう?)

キミ誰!?→Askenasiaのようです!

うわー!キミ誰!?
めっちゃインパクトある見た目だったんですが、よく確認できないまま逃げられました。
繊毛列が2段あるように見えるので、ディディニウムとかかしらん…【↓追記あり】

(ディディニウムって、ゾウリムシなどに毒槍を打ち込んで丸呑みにするそうで、それちょっと見てみたい…)

【2019.01.10追記】
これ、どうやらAskenasiaのようです!
他の調べ物をしていて、たまたま発見しました。
画像1 (Google)
画像2 (Google)
また、こちらの動画に形も動きもそっくりです。
Askenasia volvox (YouTube)

ワイズマンタマミジンコ

これは、我が家のタマちゃんこと、ワイズマンタマミジンコMoina weismanni Ishikawaの後腹部(お尻の先っちょ)。
ミジンコの多くは、この部分を観察すると種類が分かったりします。

後腹部

お尻の先の一番大きな爪(1対)が尾爪(びそう)。尾爪の基部にはギザギザ(櫛状刺列)が見えています。
タマミジンコは尾爪の隣が叉状(チョキ形)になっているのが特徴で、「叉状肛刺」とか「叉状側刺」と呼ばれます。
その後に側刺が10個続き、先が細かい羽のような形状になっているのが見えますね。

『日本産ミジンコ図鑑』によれば、国内のタマミジンコは3種いるそうで、各項の解説を見比べると「尾爪の基部に櫛状刺列がありかつ羽状刺列が7個以上ある」条件を満たすのはワイズマンミジンコのみということになります。

(以前ごうぎさんに「これはワイズマンタマミジンコだと思います」と教わった時に「すごーい!尾爪の動画見ただけで分かるんだー」と感動したので 笑、ちゃんと勉強してみました)

そしてこちらは、ワイズマンタマミジンコ(同じ個体)の頭部。
ミジンコの多くは複眼(大きな目)と単眼(小さな目)を持っているのですが、タマミジンコには単眼がありません。
首の後ろのあたりで小刻みに動いているのが心臓。その下に見えている白い塊は子ども(卵)ですね。まだ産んで間もない模様。

で、これが今回撮影したタマちゃんの全身。第2触角の先の一部が欠けてしまっているように見えますが、卵を4個持っていて、元気そうです。

メソディニウム特集〜

あ〜居るな〜と思ってたら、ばびゅーんと居なくなってしまう。そんな高速繊毛虫のひとつ、メソディニウムMesodiniumさん特集で〜す。

和名はダルマハネムシ。
ダルマ型のくびれのところに生えてる棘毛で歩いたりもします。

普段はわりとのんびりした動きなんですが、逃げ足は速いです^^

アスピディスカに追い払われました。

お次は上から見たところ。

またもアスピディスカに追い払われました 笑。

しつこくもう一本、上から見たところを。
動画の前半ではピントを前後して観察しています。

最後の横向いた瞬間を切り出した画像がこちら。

Mesodinium