「オナガミジンコ」の最近の記事

オナガさんの早産

オナガミジンコさんは割とデリケートで、観察時にストレスで卵を落としてしまうことが時々あります。体型が細身なうえ、驚くと腹部を大きく動かしてその場から離れようとするためでしょうか。

なので、最近はなるべく、中途半端な時期にお母さんをスライドグラスに載せないようにしています。

こちらは、今にも生まれそうな子を4匹背負った個体。我が家にいるオナガさんの中では子だくさんです。もうこれ以上入らなーい!って感じでお腹、じゃなかった背中満杯です。

しばらく見ていたら、1匹が産まれ出てきました!(15秒あたり)
といっても、どうやらオナガさんにありがちな事故というか、やや早産ぽい感じです(ごめんなさい)。とはいえ、子どもの方はすぐに元気よく泳ぎだしましたので、一安心です。

お母さんを疲れさせてはいけないので、生まれた子と一緒に、容器に戻っていただきました。実体顕微鏡を通して暗めの照明で肉眼で観察を続けたところ、約2時間半後に最後の子が産み落とされた模様です。

進行形の寄り目?(オナガさん)

こちらは、飼育中のオナガミジンコさん。
背中の子どもがだいぶ大きくなっていますが、まだ複眼が融合していない(2つに見える)ので、生まれてくるまでもう少しかかるんだろうな〜と思いながら見ていました。

ところが…

その直後に見つけた、生まれてさほど経っていなさそうな小さな個体を検鏡すると、あれー!
複眼の融合、完了してないじゃん!

複眼が一つにならないうちに生まれてくる種類のミジンコさんもいるらしいので、オナガミジンコもその一つ、ってことなのかなー?

静止画も置いときます。

オナガさんベビー

オナガさんの突起(と美しい瞳)

サンプル採取に行けていないので、しつこく家のオナガさんに相手をしてもらいます。

ニッポンオナガミジンコは第2触角基部の突起に縦の芯があるように見えると教えていただいた(『日本産ミジンコ図鑑』の図もそのようになっている)ので、激寄りしてみました。

おお、なんと美しく大きな瞳。
そして…突起にありますね〜縦の芯!
(見せてくれてありがとう)

動画から切り出した静止画。矢印の先にあるのが問題の突起。

第2触角基部の突起

ということで、この子はニッポンオナガミジンコで間違いなさそうです。

ニッポンオナガミジンコ全身

キラキラ☆オナガミジンコ

実体顕微鏡で見るオナガミジンコさんは、いつも体のどこかがキラキラしてます。とにかく美しいミジンコです。
しかし細身で臆病ですばしっこいので、撮影は難儀します…

いつも、ワキの下のあたりに点滅ライトがついてるみたいにチカチカして見えるんですよね〜(動画前半)。
また、透明度が高いので、逆光気味で見るとガラス細工のよう(後半)。

こちら↓は土の上でリラックス中のオナガさん(運良く!寄り寄りできました)。
透明な体なのでやや見えづらいですが、左側が頭です。
第2触覚の付け根の下辺りで、左右の筋が交互に動いています。これが、あのキラキラを生み出しているのですね!
興味深いです〜。

最初に飼育を始めた個体は子を残さず亡くなってしまいましたが、その後採ってきたサンプルに10匹近いオナガさんが入っていました。毎日クロレラを与えて、殖やすことができました。
(実体顕微鏡Zeiss Stemi 305で撮影)

オナガミジンコ

オナガミジンコのようですね。Diaphanosoma nipponica(ニッポンオナガミジンコ)でしょうか。
シダ科のミジンコさんはこれが初見(^^)

透明で繊細なガラス細工のような印象。
夏に出現することが多いみたいですね。

オナガミジンコ 1
オナガミジンコ 2

こちら動画。