これは、我が家のタマちゃんこと、ワイズマンタマミジンコMoina weismanni Ishikawaの後腹部(お尻の先っちょ)。
ミジンコの多くは、この部分を観察すると種類が分かったりします。
お尻の先の一番大きな爪(1対)が尾爪(びそう)。尾爪の基部にはギザギザ(櫛状刺列)が見えています。
タマミジンコは尾爪の隣が叉状(チョキ形)になっているのが特徴で、「叉状肛刺」とか「叉状側刺」と呼ばれます。
その後に側刺が10個続き、先が細かい羽のような形状になっているのが見えますね。
『日本産ミジンコ図鑑』によれば、国内のタマミジンコは3種いるそうで、各項の解説を見比べると「尾爪の基部に櫛状刺列がありかつ羽状刺列が7個以上ある」条件を満たすのはワイズマンミジンコのみということになります。
(以前ごうぎさんに「これはワイズマンタマミジンコだと思います」と教わった時に「すごーい!尾爪の動画見ただけで分かるんだー」と感動したので 笑、ちゃんと勉強してみました)
そしてこちらは、ワイズマンタマミジンコ(同じ個体)の頭部。
ミジンコの多くは複眼(大きな目)と単眼(小さな目)を持っているのですが、タマミジンコには単眼がありません。
首の後ろのあたりで小刻みに動いているのが心臓。その下に見えている白い塊は子ども(卵)ですね。まだ産んで間もない模様。
で、これが今回撮影したタマちゃんの全身。第2触角の先の一部が欠けてしまっているように見えますが、卵を4個持っていて、元気そうです。