「微生物」の最近の記事

アニソネマ

アニソネマAnisonema
鞭毛1本を前へピコピコ、もう1本を後ろへ引きずり、時々方向転換。

17秒〜、何かに触れて驚いて後ずさり。
あーびっくりした〜〜。。。ようやく30秒あたりで気を取り直したものの、アレ?
驚きすぎて、後ろの鞭毛が短くなってます(切り離したっぽい)。

このひともミドリムシのお仲間なんですが、どうやら体は硬そうですね。

ワムシさんとコレプスさん

ころっころのネズミワムシさんのところに、共生藻を持ったコレプスさんがすいっとやってきて、いっしょになかよく餌探し〜

…と思ったら

わむたんのお尻に押し出されたコレプスさん、元来た道をバックでさよなら〜〜
(なんかじわる)

つんつんくる〜り レンバディオン

話が出たのでレンバディオンLembadionの優雅な泳ぎをどうぞ〜
(つんつんくる〜り)

このひとの細胞長は125µm前後といったところ。Lembadion bullinumかな。
(もしもあのトラケリウスのお腹の中身がレンバディオンだとすれば、大きさ的にLembadion lucensあたりの小型種かも)

トラケリウス

こちらは、トラケリウスTracheliusと思われます。
ディレプタスに近い仲間の繊毛虫です。象の鼻みたいな突起が特徴。
1枚目の画像で肩口にろうと状に見えているのが口だと思います。

よく見ると、お腹の中にレンバディオンのようなものが入っているように見えますね〜

トラケリウス 1
トラケリウス 2
トラケリウス 3
トラケリウス 4

ヒドロセラたくさん

いつもの池では珪藻ヒドロセラHydroseraは珍しくないようで、観察中にしばしば見かけます。
(季節にもよるのかな?最近特によく見る気がする)

星形にみえるのが殻面(正面、お弁当箱で言うと蓋)。横から見ると四角く見えます。

ヒドロセラだらけ

管の中 2

リボン(葉緑体)がほどけかかったアオミドロ。
そこに、管の中で嬉しそうにしていたひとたちを発見。
もしかして彼らが管をきれいにしているのかなあと思っていたのですが、やっぱりそうだったみたいです。
葉緑体をほおばって、皆さん緑色になっています(丸呑みして変形しているひとも)。

ユードリナ(or ヤマギシエラ)

こちらはユードリナEudorina(タマヒゲマワリ)。
パンドリナと違って、群体内の細胞はお互いに離れています。
いつもの池ではなく水田で採取。

…と書いておいて何ですが、
実はユードリナ属によく似たヤマギシエラ属Yamagishiellaというのがあり、見た目での区別は難しいそう。
参考:タマヒゲマワリ(ユードリナ)属の1種 Eudorina sp.(生きもの好きの語る自然誌)

共に有性生殖を行いますが、ヤマギシエラは同型配偶、ユードリナは異型配偶とのこと。
ここが雌雄起源の分水嶺という感じでしょうか。
参考:最初のオスとメスを生み出した性染色体領域を全ゲノム解読から解明(東大理学部)

ちび・アクロマチウム!?

先日採ってきたサンプルには、大型(20-40µm)の硫黄細菌アクロマチウムAchromatiumが多くいたのですが、そこに一緒にいた、この小さいひとたち。
体の内部の様子がよく似ているように思うのですが、アクロマチウムと関係あるのでしょうか?
もしや隠し子!?(んな訳ないっ)

これもヒドラ?→コケムシでした!

いつもの池から底土を採ってきたら、入ってました。
よく見かけるヒドラとちょっと見た目が違うけど、これもヒドラの仲間なのかな?(→違います!追記参照)
なんか、イソギンチャク度高し。
細長い藻屑のように見えるものも体のようで、その先々に触手を広げています(画像2枚目矢印)。

ヒドラ?
ヒドラたち?

こちら動画。
前半は通常の速度。触手の動きが綺麗。
後半(18秒〜)は8倍速。こうして見ると触手の根元もずいぶん動いてますね。

【19.05.07 22:30 追記】
@mioshin2199さんから「コケムシの仲間だと思いますね〜」と教えていただきました。初めて知りました!ありがとうございます〜。
そして、コケムシWebSiteというのを発見。こちらによると「サンゴやイソギンチャクが属する刺胞動物門と苔虫動物門は、系統的に非常に遠く離れた関係」にあるそうで、「コケムシは触手に刺胞を持ちません」とあります。
へええ、そうなんだ…勉強になります(^^)

シクリディオプシス

ユーグレナ目のシクリディオプシスCyclidiopsisかと思われます。
(『淡水微生物図鑑』では「キクリディオプシス」という表記になっていますね)

細長くて、ちょっぴり体が固め。さながら池のナナフシ?といった感じ。

厚めにマウントした水の中を泳いでいるのでなかなかピントが合いませんが、ご容赦を〜

別テイクからの全身写真。
棒状のパラミロン(貯蔵物質)粒が見えます。

シクリディオプシス

ちなみに、Cyclidiopsisの中には群体を形成するものもあるようです。

Lophocaris salpina かな?

初めて見るワムシ。どことなくクツワムシっぽい姿。

Lophocaris salpina かな?

下記リンクのLophocaris salpinaという種類に似ています。
Lophocaris属なのはまちがいなさそう。

Lophocaris salpina (Youtube)
Lophocaris salpina (plingfactory.de)

こちら動画。
繊毛虫さんたちの動きに、なんだなんだ?ってなっているみたい 笑

それにしても、ワムシの分類というのが難しすぎてよく分かりません。
どこかにまとまった分類表はないもんでしょうかね〜?

Rotifer World Catalogで調べたりもしますが、初心者にはちょっと使いづらい…

アクロマチウム・ザ・化学合成細菌

この生物っぽくない姿。何者かと思ったら、大型の細菌、アクロマチウムAchromatiumらしい。

なんとこれ、硫化物の酸化で生じる化学エネルギーから有機物を作っているという化学合成細菌。
細胞内に見えるのは炭酸カルシウムと硫黄の顆粒だそう。

やっぱし生物っぽくなかったーー

アオミドロの接合子

アオミドロの接合子(楕円形の卵みたいなやつ)がたくさんできているのを発見〜
アオミドロは、有性生殖(接合)して接合子(ミジンコさんで言うと耐久卵)を作るのですね。

アオミドロ接合子 1

画像2枚目と3枚目、2本のアオミドロが接合管で繋がっている様子が分かります。

アオミドロ接合子 2
アオミドロ接合子 3

柄のないツリガネムシ(Opisthonecta?

柄のない樽型のツリガネムシが泳いできて、柄のある丸いツリガネムシにぶつかりました。
ちょっと面白いツーショット。

樽型の方は、柄を持たない遊泳性のツリガネムシ、オピッソネクタOpisthonectaかも?

【追記】ツリガネムシは柄のあるタイプのものでも、柄を離れて泳いでいることがあります。
良い環境を求めて柄を切り離し泳ぐこともありますし、細胞分裂した場合も一方には柄がなく、泳ぎ着いた先で柄を伸ばすそうです。

参考:ツリガネムシ 不思議な水中生活(NHK ミクロワールド)


パンドリナがたくさん

お〜、パンドリナPandorina(カタマリヒゲマワリ、クワノミモ)がたくさん!
これ、できたばかりの娘群体っぽいですね。
見ていたらふるふると動き出して、やがて泳ぎ去っていきました(^^)

パンドリナもゴニウムさんの近縁で、ボルボックス目に属する仲間です。
ボルボックスの仲間は多細胞化への進化や雌雄の起源に関する研究でモデル生物として取り上げられていて、なかなか興味深いです。
参考:ボルボックスで探る多細胞生物への進化 (RIKEN NEWS No. 310)

エビ脱皮殻@実体顕微鏡

エビの脱皮殻を、実体顕微鏡ZEISS Stemi 305の暗視野モードで観察。
新しい殻なので案の定、Gymnodinioides(以下ジムノ)が泳ぎまくってます。

ちなみに去年初めてジムノを見たときの記事がこちら(正体不明でごうぎさんに教えていただきました)。

ジムノはエビに外部寄生(シストの状態で足の根元に付着)していて、エビが脱皮すると殻内の組織を食べて成長します。

安価な顕微鏡でも見ることができるので、エビ飼いの皆様にはぜひ観察をおすすめ。手元のレイメイ藤井 顕微鏡ハンディZOOM(1600円くらい)でもバッチリ見えます。

参考:カイアシ類に寄生する繊毛虫

ジタバタのノープリウス

水分が減って動きづらくなってきた、ノープリウス幼生くん。

ノー「進まない〜!(ジタバタ)」
ワムたん「チュ☆」
ノー「今なんか触った!(ジタバタ)」
ワム「面白い子ね。少し観察しよう」
ノー「わ〜!今の何〜!!(ジタバタしすぎてワムたんが共振)」
ワム「うっせー、やってられんわ(去る)」

以上、観察者の妄想によるアテレコでお送りしました m(__)m