オナガミジンコのようですね。Diaphanosoma nipponica(ニッポンオナガミジンコ)でしょうか。
シダ科のミジンコさんはこれが初見(^^)
透明で繊細なガラス細工のような印象。
夏に出現することが多いみたいですね。
こちら動画。
オナガミジンコのようですね。Diaphanosoma nipponica(ニッポンオナガミジンコ)でしょうか。
シダ科のミジンコさんはこれが初見(^^)
透明で繊細なガラス細工のような印象。
夏に出現することが多いみたいですね。
こちら動画。
カンパネラの開口部の繊毛列は3列以上とか4列以上とか言われてますが、実際に何列あるのかは、見ていても結構分かりづらいんですよね。
ちょっと首を引っ込めて再度開く時が、比較的見えやすいかも?ということでクローズアップしてみました。最後はスロー(50%)にしてみたので、みんなで数えてみましょう〜。
…どうやらこのひとの繊毛列は、5列あるのかな〜?
フトオケブカミジンコIlyocryptusと思われます。大きさ0.6mm弱。
*以前ポストしたケブカミジンコとは別の属です。ちなみに、ケブカミジンコ科からフトオケブカミジンコ科が分離されたため、属もそちらに移動しています。
泥や水草の間に潜って暮らしているので、体に色々くっついています。
とんがり頭に長い第1触角、特徴のある顔ですね。
殻には、脱皮跡が年輪のような線として残ります(動画16秒あたりからよく見えます)。また縁には剛毛が生えています。
尾爪と剛毛のクローズアップ。
お、メノイディウムがいるな〜…とか思いつつ撮影していたところ、突然メトプスMetopusが視界に飛び込んできました!
初めて見るこのカタチ!ねじれてます!
嫌気的環境を好むとのこと。
動画のポスターにメトプスの姿がありませんので、切り出した静止画を1枚貼っておきます。
このクルクルしているひと、一体どなたかしらん。サプロディニウムSaprodinium?
このトゲトゲさん、オオトゲワムシMacrochaetusと思われます。
最初見た時、体型がバズ・ライトイヤーぽいな〜と思いました(^^)
で、カッコ良く飛び立ったと思ったら、デトリタスやシヌラに頭をごっつんこ。
よーく見ると困ったちゃん顔かも?
そして、同じサンプルにいた別の個体。
こっちは透明ですね。若いのかな?
恐らくコロディクティオンCollodictyonではないかと思います。
所属不明の真核生物とされています。
(以前は色素を失った藻類と考えられていたそうですが、近年の分類ではまったく別の原始的な系統に属するとされているらしい)
やや見づらいですが、4本の鞭毛を活発に動かして泳いでいますね。
下は、動画から切り出した画像をトーン補正したもの。
回転している時は、こんな風に4本の鞭毛(矢印)を大きく広げるようにして泳いでいます。
こちらは恐らく、Pseudomicrothorax。
『淡水微生物図鑑』ではシュードマイクロソラックスという表記になっています。
(でも「ミクロトラクス目」なんですよね。なんで読み方ちゃうのん…)
大きさ約85µm。綺麗な緑色ですね〜。
ユレモを専門に食べるらしいです。
下は動画から切り出した画像。
矢印のところが口です(ひょっとこっぽい)。
どう見てもミドリムシのお仲間のように見えますが…誰だろう〜〜?
大きさは50µmちょい。
美しい放散虫たち(2巡目)10-12
コケムシとラッパムシが仲良く並んで営業中。
ノープリウス幼生やフロントニア?の姿も見えます。
(実体顕微鏡Zeiss Stemi 305で撮影)
この正体不明さん、不思議な形と動きです。
小さい上にひたすら動き回るので、撮影困難(^^;
帽子?カップ?…から出た、長い鞭毛が見えます。
ユーグレナ藻の仲間でしょうかね〜?
こちらは、ヒスチオバランチウムHistiobalantiumの模様。
全体に、短い繊毛が密に、長い繊毛がまばらに生えています。
これ既視感…そうだ、付けまつ毛に似ている(^^)
細胞中心に大きな口が開いており、プレウロネマに似た繊毛列の膜があります。
動画後半は、前半と同じ細胞を別角度からみたところ。
下の画像は、動画から切り出しトーン補正したもの。
長短2種類の繊毛があるのが分かります。
美しい放散虫たち(2巡目)7-9
カドマルネコワムシPlatyias quadricornisを、腹側から見た動画です。
以前観察した個体よりも、足の付け根両脇にある突起がはっきりしてますね。
後半、足を折り曲げたまま頭を出し入れしているので、殻の形がよく分かります。
2匹の子を背負った、タマミジンコさん。
子どもはだいぶ成長している様子。
子どもたちの頭の側で、お母さんの心臓が動いています。
子どもを拡大して見ると、目をたえず動かしていますね〜。
そして時折、体をもぞもぞ。
(10日ほど前に撮影したもの。その後、無事に生まれたかな〜?)
久々の池サンプルに、長卵型の繊毛虫が複数いました。
大きさは200µm弱。
フロントニアFrontoniaのようです。
前方に縦長の口、中央に収縮胞が一つ。
収縮胞から放射状に伸びた水管や、中央に排水孔も見えます。
表層には、トリコシストと呼ばれる紡錘型の射出装置がびっしり(動画後半)。
刺激を受けると、中身が槍のように発射されます(防御のためと言われる)。
最後に引っかき傷のようなのが写ってますが、これは刺激によるトリコシストの発射痕でしょう。
で、近くにいた細胞をいくつか見たのですが、姿がそっくりなのに、収縮胞の数が異なるものがいました。
1個、2個、5個、そして6個。
↓ここにいた3細胞のうち、2つは収縮胞が1個でしたが、もう1つは収縮胞が5つありました(動画後半)。
これは、同じ種での変異なのか、それとも別種あるいは別属なのか、よくわかりません。
(『淡水微生物図鑑』を見る限りでは、フロントニアの収縮胞は1〜2個のよう)
↓そしてこちらは、6つの収縮胞が見える細胞。
ガラスに擦れた刺激で、トリコシストの発射が起きている様子がはっきり見えます。
(動画前後半とも同じ細胞です)
マルサヤワムシ属の一種のようです。Floscularia ringensでしょうか。
丸い粒を丁寧に積み上げた鞘に隠れていて、すぐに引っ込んでしまいます。
なんとか、控えめに回しているところを撮らせてもらいました(このあと機嫌を損ねたのか、鞘から出てこなくなってしまった)。
美しい放散虫たち(2巡目)4-6
恐らくロクソデス属Loxodesの一種。いや〜気持ちよさそうに泳いでますねえ。
(舞う木の葉?厚みがあるから枝豆のさや?)
ロクソデスの背中側には、ミューラー嚢(Müller vesicles)と呼ばれる小胞が並んでいるのですが、動いていると分かりにくいですね。
動画から切り出した画像を見ると、一応それっぽいもの(矢印)があるようです。
参考:以下のページに鮮明なミューラー嚢の写真があります。
Loxodes magnus Stokes, 1887 (plingfactory.de)
『淡水微生物図鑑』には「ミューラー嚢には顆粒が含まれるが、その機能はわかっていない」と書かれているのですが、最近の研究ではロクソデスのミューラー嚢は重力センサーの機能を持っているとされているようですね。
Loxodidae (Wikipedia)
The Structure and Function of Müller Vesicles in Loxodid Ciliates (Wiley Online Library)
チビワムシColurellaさんが餌探し真っ最中。
いつも見かけると「あ、ウチのドライヤー!」と思ってしまう(形が似ているのだ〜)
実体顕微鏡で池サンプルを見ていたら、グリーンのお腹とキラキラする尾部が綺麗なワムシがいたので、生物顕微鏡で見てみました。
ネズミワムシTrichocercaの1種だと思いますが、よく見るタイプのとちょっと形が違って、シュッとした流線型で長いツノがあります。
Trichocerca longisetaかなあという気がします。
これは、1,000円ほどで買えるちっちゃ〜い顕微鏡で撮影したオカメミジンコさん。
意外とちゃんと見えるんですよね〜。
高い顕微鏡は買えないけどミジンコ見たいという方は、このへんから入ってみては(^^)
撮影に使ったのはレイメイ藤井 顕微鏡 ハンディ petit 20倍という商品です。
(Amazonでは現在¥1,037ですね)
4x4x2.5cmくらいの大きさです。ちっさ〜。
オカメさんの動画は、平らなところに黒い紙を置き、その上にプレパラート(カバーグラスなし)と顕微鏡を置いて、ズレないようセロテープで仮止めしてからiPod touchを手持ちであてて撮影しています。
撮影時は、内臓LEDでなく外から別の照明を使う方が綺麗かも。
あと、iOSの場合、mScopePalならマニュアルフォーカスがありますから、標準のカメラアプリよりピントが合わせやすいですよ〜(宣伝宣伝。無料だけど…)
この顕微鏡には上位機種のZOOM版(60倍〜120倍)もありますが、20倍の方が広い視野でターゲットを探せますので、使いやすいと思います。
一生懸命歩いている(けどその割に前に進んでない)クマムシさんの子ども。かわええ…
エピスティリスEpistylisがびっしり付いたカイアシ(ケンミジンコ)さん。
本人には悪いけど壮観ですね…
(エピスティリスは群体性のツリガネムシ。柄は収縮しません)
池サンプルの容器でカンパネラCampanellaが複数の群体を作っていました。
その一つを実体顕微鏡Zeiss Stemi 305で撮影。
直径が2mm以上あり、肉眼で見える大きさです。
きれいなドーム型になってますね〜。
カンパネラはツリガネムシの仲間ですが、柄が収縮しないので、びっくりしても頭が少し縮むだけです。
そしてこちら↓は、別の群体を生物顕微鏡Nikon YS100で撮影したもの。
動画前半は、ドーム型を壊さないようカバーガラス無しで撮っています(真ん中右寄りにワムシが一匹紛れ込んでますね)。
後半は、細胞が見やすいようカバーガラスをかけています。
『淡水微生物図鑑』によると、カンパネラの開口部の繊毛列は3列またはそれ以上とのこと。
この動画でも3列あるように見えますね。
美しい放散虫たち(2巡目)1-3
スピロストマムSpirostomumもびっくりすると縮むんですねー!
(冒頭から7秒と13秒あたりで縮んでます)
このひとの大きさは500µm前後。
細胞口が中央付近にあり、数珠状の大核が見えるので、Spirostomum intermediumかもしれません。
(5月に見たスピロストマムは細胞口の位置が前方1/4付近だったので、別種と思います)
完全ピンボール状態。
(多分、ストロビリディウムかストロンビディウム)
ついに、吸血鬼バンピレラVampyrellaの犯行現場を押さえました(^^)v
色がちょっと薄くなっていたので、空腹なのか?と思ったらビンゴでした。
吸い終わるとそそくさと現場を離れるあたりがまた… 笑
通常の速度だと完食まで6分以上かかるので、20倍速でどうぞ〜
*最近、時によりサーバーが重いことがあるようですm(__)m その場合は時間をおいてご覧になってみてください〜
卵を持ったカイアシ(ケンミジンコ)さんを見ていたら、またもグルーミング行動っぽいものを目撃。
体の向こう側で何やらグシュグシュやっているのですが、触角を綺麗にしているのかしらん〜
産まれてさほど経っていない感じの、ちびオカメさん。
卵を持っている成体と比べると、体長は1/3にもなりません。
なんとも可愛らしいー♪
メノイディウムMenoidium。いやあこれ、見てみたかったやつです。
これも葉緑体を持たないユーグレナ(ミドリムシ)藻の仲間。
三日月形の細胞内にパラミロン粒がたくさん見えています。
撮影条件が良くなく画質は今ひとつですが、ご容赦を。
こちら動画。
放散虫の美しい形を撮ってみた 46-49
そして
これにて、手元のMWS放散虫スライドの全放散虫を一巡。
(2巡目やろうかな…)
*お知らせ:MWS奥修さんの著書『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界(月刊たくさんのふしぎ2019年6月号)』は在庫切れが迫っているそうです。
内容の素晴らしさは、あちこちで評判になっている通りです。
写真の美しさに、どきどきします。そして、うまく言えないのですが、この本には生に対する信頼感のようなものが溢れている感じがします。
小さな珪藻、奥さんご自身の生き方、そしてこの本を読む子どもたちへ、力強いYes!のメッセージが贈られているように感じられます。
これこそ真の意味で「夢のある本」だと思います。
気になっている方、今すぐ購入をお勧めします(^^)
ガラス細工みたいで綺麗。ラブディオフリスRabdiophrysかな…
(でもヌクレアリアNucleariaにも似てるのいるな…)
近くにいた面々を見ると、
ラブディオフリス?それともヌクレアリア?あっ左上はバンピレラ?って感じで。
アメーバ、特に「太陽虫」と名が付く仲間は似ている姿のものが多くて、もう訳がわかりません。
でも宝石箱のようですね(^^)
古いサンプルで、前端の細胞口に毒胞を持つ繊毛虫、ホマロズーンHomalozoonが発生していました。
大きなものは500µmを超えます。
2匹で泳いでいると、迫力がありますね。
そしてこちらは別の日の動画ですが、ホマロズーンがアメーバにかぶりついているところ。
もう食事は中盤に差し掛かっているらしく、だいぶお腹が膨れています。
色素による明瞭な模様を持つオカメミジンコ(この池では少ない印象)。
暗視野で前から/明視野で横から
卵を持ったオカメミジンコさんを観察中、ちょっと面白い仕草を目撃。
オカメさんがこちらを向いた時のこと。いつも動かしている胸肢を止め、殻を閉じて、20秒ほど内側から殻を拭くような仕草をした後、尾爪でゴミを掻き出すようにして殻を開き、通常運転に戻ったのでした。
これを見て思い出したのは、以前ごうぎしげるさんが撮影された『ダフニアが尾爪を使って胸脚を掃除しているように見える動画』(YouTube版)。
動作は微妙に違いますが、ミジンコのセルフクリーニングかも?という共通点があり、大変興味深く思いました。
*私には胸脚で殻拭き+尾爪で胸脚掃除&ゴミ出しの合わせ技に見えました(^^)
何れにしても綺麗好きさんのようです。
ウロトリカの低速高速シフトチェンジ(^^)
時々見かけるこのひと。
ハルテリアHalteriaそっくりですが、あの直線的な棘毛が見当たりません。
親しみを込めて、たこやき君と呼んでおります(^^)
推測ですが、たこやき君は年寄りのハルテリアなのではないかと…
特有の高速遊泳がなく、ちょっとヨタヨタしているのですよね〜
こちらは恐らくメタキネタMetacineta。
透明な殻を持つ吸管虫の仲間です。
殻の隙間からかなり長い触手を伸ばしていますね(1枚目の画像では、左端まで伸びた触手がカールして上を向いています)。
吸管虫は触手で他の繊毛虫を捕食する繊毛虫の一群なのですが、最初は繊毛があるものの、成長すると繊毛がなくなり触手が発達するのだそう。
参考:
Metacineta mystacina(原生生物情報サーバ)
吸管虫亜綱 Suctoria(原生生物情報サーバ)
これは、プレパラートの端っこをせっせと移動中のバンピレラVampyrella。
緑藻に穴をあけ、中身を食べるアメーバです。
名前は吸血鬼vampireに因んだもの。
食後、緑→赤くなり、空腹になると透明になるという…笑
いち容器で増殖中なのですが、残念ながらまだ吸血真っ最中の現行犯を押さえられていません。
【追記】→犯行現場を押さえました。
参考:Microscopic vampire amoebas are swarming everywhere
(BBCのバンピレラ特集。トーンがちょっぴりホラー風)
最近まで「アオミドロのバッテン」は、別の緑藻か何かが表面に付いてるのか?と思っていたのですが、
よーく見たら、バッテンは内部にあるようです。
表面からピントを向こう側へずらしていくと、リボンの向こうにバッテンが現れ、次いで核が見えてきます。
…ということは、これは貯蔵物質か何かかな?
【追記】@spirogyrajpさんより「これは炭酸カルシウムの結晶とされています。機能などはわかっておりませんが…」とのコメントをいただきました。ありがとうございます。
こちらはエントシフォンEntosiphon。
先日のアニソネマ同様、体の硬い無色のユーグレナ藻。
独特の動き方ですね。
鞭毛2本が前後に伸びています(後半、17秒〜右に進むあたりで、後鞭毛が見えます)。
放散虫の美しい形を撮ってみた 43-45
これは誰だろうな〜あ。
(波打つ繊毛がすてき)
【19.05.30追記】
細胞口は前端でなくやや横にあります。
これは、柄に付いている状態のカビヒゲムシAnthophysaの群体。
(柄から離れて泳いでいるカビヒゲムシもよく見かけます)
鞭毛は長短2本。黄金色藻の仲間ですが葉緑体はなく、細菌などを捕食します。
柄が黄色くなっているのは、鉄などの沈着による着色らしい(元々は無色)。
ちょっとブルドック顔。多分、ハオリワムシEuchlanis。
(Euchlanis dilatataで検索すると似ている画像が出てきますね)
内臓がよく動きますねー。
後半、お隣に見えるのはツキガタワムシLecaneかな。
時間が経ってバクテリアが増殖し、濁ってきた池サンプル。
そのせいでワムシが増殖。ワムシの楽園みたいになっています。暗視野にて