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これ、まったく正体が分かりません。
大きさや見た目の雰囲気は先日のディプロシガにも似ていて、透明な殻に入っている(後鞭毛で殻にくっついている)ようなのですが、前鞭毛の形状がコイル状で、時折収縮する様子が見られます。
一体何だろうなあ〜?


(周りでめっちゃ動いているのは珪藻さんたちです)

動画では、複数の収縮胞(3つ以上?)があるように見えますね。
YS100の解像限界に挑戦している感じになってきました 笑。

対物60xで見るとこんな感じ。

対物60倍視野

参考までに、極度にコントラストを上げてみた画像をいくつか。

参考画像1 参考画像2 参考画像3

カビヒゲムシ

こちらは、カビヒゲムシAnthophysaの群体が柄から離れて遊泳しているところと思われます。
それぞれの個体の先で鞭毛がピロピロしているのが見えます。

もともと葉緑体を持っていたのが退化して光合成能力を失い、細菌を食べて生きているのだそう。

見つけてから3分以上遊泳していましたが、だんだん落ち着いて、やがて「解散!」とばかりにバラバラになりました。
(この後どうするんだろう?)

キミ誰!?→Askenasiaのようです!

うわー!キミ誰!?
めっちゃインパクトある見た目だったんですが、よく確認できないまま逃げられました。
繊毛列が2段あるように見えるので、ディディニウムとかかしらん…【↓追記あり】

(ディディニウムって、ゾウリムシなどに毒槍を打ち込んで丸呑みにするそうで、それちょっと見てみたい…)

【2019.01.10追記】
これ、どうやらAskenasiaのようです!
他の調べ物をしていて、たまたま発見しました。
画像1 (Google)
画像2 (Google)
また、こちらの動画に形も動きもそっくりです。
Askenasia volvox (YouTube)

ワイズマンタマミジンコ

これは、我が家のタマちゃんこと、ワイズマンタマミジンコMoina weismanni Ishikawaの後腹部(お尻の先っちょ)。
ミジンコの多くは、この部分を観察すると種類が分かったりします。

後腹部

お尻の先の一番大きな爪(1対)が尾爪(びそう)。尾爪の基部にはギザギザ(櫛状刺列)が見えています。
タマミジンコは尾爪の隣が叉状(チョキ形)になっているのが特徴で、「叉状肛刺」とか「叉状側刺」と呼ばれます。
その後に側刺が10個続き、先が細かい羽のような形状になっているのが見えますね。

『日本産ミジンコ図鑑』によれば、国内のタマミジンコは3種いるそうで、各項の解説を見比べると「尾爪の基部に櫛状刺列がありかつ羽状刺列が7個以上ある」条件を満たすのはワイズマンミジンコのみということになります。

(以前ごうぎさんに「これはワイズマンタマミジンコだと思います」と教わった時に「すごーい!尾爪の動画見ただけで分かるんだー」と感動したので 笑、ちゃんと勉強してみました)

そしてこちらは、ワイズマンタマミジンコ(同じ個体)の頭部。
ミジンコの多くは複眼(大きな目)と単眼(小さな目)を持っているのですが、タマミジンコには単眼がありません。
首の後ろのあたりで小刻みに動いているのが心臓。その下に見えている白い塊は子ども(卵)ですね。まだ産んで間もない模様。

で、これが今回撮影したタマちゃんの全身。第2触角の先の一部が欠けてしまっているように見えますが、卵を4個持っていて、元気そうです。

感謝。

先日のiPhoneアプリmScopePalの告知に、Twitterでいいねやリツイートを多数いただき、またMWSさんの本日の画像でも取り上げていただき、嬉しく有り難く思っております。皆様にお礼を申し上げます。

今回、初めてカメラアプリをやりました。しかも顕微鏡は始めて半年。
そもそも自分で使うために作ったわけで、なんというか、駆け出し料理人の賄い飯みたいなアプリですから、本格的な料理と勝負になるとは思っておりません。
それでも「顕微鏡を覗いたら綺麗で楽しいものが見えた!iPhoneで撮ってみよ!」という、取り敢えず派?の皆さんのお役に立てれば幸いです。

このクリスマスに初めて顕微鏡を手にする人たちにも、気軽に使ってもらえれば。そのために機能は最小限に絞ってシンプルにしました。
あと、自由研究の撮影とかにも使ってもらえたら嬉しいなあ。学習顕微鏡にありがちな青い色被りが大きく改善できますよ。