水田から水をもらってきたら、ブルサリア Bursaria がたくさん入ってました。
和名はフクロミズケムシ。形が独特で面白いですよね〜。
このひとは、大きさ340µm弱くらい。
水田から水をもらってきたら、ブルサリア Bursaria がたくさん入ってました。
和名はフクロミズケムシ。形が独特で面白いですよね〜。
このひとは、大きさ340µm弱くらい。
ロクソフィルムの大型種 Loxophyllum meleagris は、ワムシを食べるとのこと。
まだ捕食シーンには出会っていませんが、このひとのお腹にはしっかりとワムシが納まっているようですね!
繊毛列に切れ目なく、頭部にC字形の核があるようなので、ストロビリディウム Strobilidium でしょうかね〜。珪藻の側でご機嫌な様子。
…が、ずーっと周りをウロチョロしてたマルロモナスがなんと衝突〜!(繊毛列に巻き込まれた?)
ストロビリディウム、びっくりして逃げちゃいました。
しかしこのマルロモナス綺麗ですね〜。宝石みたい(ペリドットっぽい)。
池サンプルを泳ぐキウイフルーツみたいな奴を発見。どうやらナスラNassulaと思われます。大きさは150µm前後。
寄ってみると、梁器(cyrtos)と呼ばれる特徴的な口部が見えますね。体内のカラフルな色は、食べたシアノバクテリアの消化段階の違いによるものらしいです。
時々動きがカクッとしてるのは、トリコシスト発射のせいかと思います。動画最後、左側に写ってる細いのが発射されたものでしょうね。
(ナスラにはトリコシストのある奴とない奴がいるとのこと)
こちらは恐らくトラケロフィルム Trachelophyllum。大きさは130µm弱くらい。
後端に収縮胞。体はかなり柔らかそう。
前方のドーム状に突き出した部分が細胞口ですが、やはりラクリマリアなどの近い仲間(シオカメウズムシ目)と感じが似ていますね。
シオカメウズムシといえばディディニウムなんですが、そちらはまだ見たことがありません。ぜひ一度ゾウリムシに槍を打ち込むのを目撃したいものです…
ミドリゾウリムシParamecium bursariaがたーくさん泳いでるんですが、見えますでしょうか〜?
先日の容器から数匹を薄いハイポネックス溶液(15ml容器でハイポ2〜3μL程度)に入れ照明の下に置いておいたら、かなり増えてきました。
1滴とってみると、こんな感じ。
実体顕微鏡で見る繊毛虫たちは、まるで夜空の星のようです。
冒頭6秒ほど(暗視野)は、実体顕微鏡で見た、とある容器の底。賑わってますー。
その後(明視野)は、ここの水を少し取って、生物顕微鏡で見たもの。えと、これ誰?もしやレプトファリンクス Leptopharynx かなあ?
動画から切り出した静止画も置いときます。
ひと月以上前の池サンプルで、細々とミドリゾウリムシ Paramecium bursaria が生き延びています。
(プラ容器のまま水槽脇に放置してますが、少なくとも数匹のミドリゾウリムシがいます)
前方と後方に一つずつ、計2個の収縮胞がよく見えますね。
共生藻(クロレラ)の緑が綺麗。なんと彼らは、共生クロレラを除去されても大丈夫で、再共生も可能とのこと。興味深い。
ワムシと一緒にいるのは繊毛虫だと思うのですが、非常に奇妙な形です。
いったい何者なんでしょうか(もしかしたら奇形?)
まるで大きな風船のよう。大きさ約350µm。
トラケリウスの大型種だと思います。Trachelius ovumかな?
表層にたくさんの収縮胞が見えています。
先日別のトラケリウスを見た際も「Trachelius ovumでしょうか」と書いたのですが(270µmほどあった)、これはさらに大きく、雰囲気もちょっと違います。
もしかするとこちらがovumで、あちらは別種だったのかも知れません。
久々にトラケリウスを発見。
大きさは270µmくらい。Trachelius ovumでしょうか。
「象の鼻」の根元に、ろうと状の細胞口がはっきり見えます。
今年は、去年見たような大きなソライロラッパムシStentor coeruleusをまだ見ていません。
数も少ないような気がします。
こちらは池サンプルより、デトリタスに埋まったままもぞもぞしている小さなソライロさん。
体表面にピントを合わせると、明瞭な縞模様が見えます。
こちらは、ロクソフィルムLoxophyllum。
ただ、これまで何度かお目にかかっている大型種のmeleagrisではないですね。
大きさは130µmくらい。
『淡水微生物図鑑』掲載のLoxophyllum kahliに姿が似ています。
カンパネラの開口部の繊毛列は3列以上とか4列以上とか言われてますが、実際に何列あるのかは、見ていても結構分かりづらいんですよね。
ちょっと首を引っ込めて再度開く時が、比較的見えやすいかも?ということでクローズアップしてみました。最後はスロー(50%)にしてみたので、みんなで数えてみましょう〜。
…どうやらこのひとの繊毛列は、5列あるのかな〜?
お、メノイディウムがいるな〜…とか思いつつ撮影していたところ、突然メトプスMetopusが視界に飛び込んできました!
初めて見るこのカタチ!ねじれてます!
嫌気的環境を好むとのこと。
動画のポスターにメトプスの姿がありませんので、切り出した静止画を1枚貼っておきます。
こちらは恐らく、Pseudomicrothorax。
『淡水微生物図鑑』ではシュードマイクロソラックスという表記になっています。
(でも「ミクロトラクス目」なんですよね。なんで読み方ちゃうのん…)
大きさ約85µm。綺麗な緑色ですね〜。
ユレモを専門に食べるらしいです。
下は動画から切り出した画像。
矢印のところが口です(ひょっとこっぽい)。
コケムシとラッパムシが仲良く並んで営業中。
ノープリウス幼生やフロントニア?の姿も見えます。
(実体顕微鏡Zeiss Stemi 305で撮影)
こちらは、ヒスチオバランチウムHistiobalantiumの模様。
全体に、短い繊毛が密に、長い繊毛がまばらに生えています。
これ既視感…そうだ、付けまつ毛に似ている(^^)
細胞中心に大きな口が開いており、プレウロネマに似た繊毛列の膜があります。
動画後半は、前半と同じ細胞を別角度からみたところ。
下の画像は、動画から切り出しトーン補正したもの。
長短2種類の繊毛があるのが分かります。
久々の池サンプルに、長卵型の繊毛虫が複数いました。
大きさは200µm弱。
フロントニアFrontoniaのようです。
前方に縦長の口、中央に収縮胞が一つ。
収縮胞から放射状に伸びた水管や、中央に排水孔も見えます。
表層には、トリコシストと呼ばれる紡錘型の射出装置がびっしり(動画後半)。
刺激を受けると、中身が槍のように発射されます(防御のためと言われる)。
最後に引っかき傷のようなのが写ってますが、これは刺激によるトリコシストの発射痕でしょう。
で、近くにいた細胞をいくつか見たのですが、姿がそっくりなのに、収縮胞の数が異なるものがいました。
1個、2個、5個、そして6個。
↓ここにいた3細胞のうち、2つは収縮胞が1個でしたが、もう1つは収縮胞が5つありました(動画後半)。
これは、同じ種での変異なのか、それとも別種あるいは別属なのか、よくわかりません。
(『淡水微生物図鑑』を見る限りでは、フロントニアの収縮胞は1〜2個のよう)
↓そしてこちらは、6つの収縮胞が見える細胞。
ガラスに擦れた刺激で、トリコシストの発射が起きている様子がはっきり見えます。
(動画前後半とも同じ細胞です)
恐らくロクソデス属Loxodesの一種。いや〜気持ちよさそうに泳いでますねえ。
(舞う木の葉?厚みがあるから枝豆のさや?)
ロクソデスの背中側には、ミューラー嚢(Müller vesicles)と呼ばれる小胞が並んでいるのですが、動いていると分かりにくいですね。
動画から切り出した画像を見ると、一応それっぽいもの(矢印)があるようです。
参考:以下のページに鮮明なミューラー嚢の写真があります。
Loxodes magnus Stokes, 1887 (plingfactory.de)
『淡水微生物図鑑』には「ミューラー嚢には顆粒が含まれるが、その機能はわかっていない」と書かれているのですが、最近の研究ではロクソデスのミューラー嚢は重力センサーの機能を持っているとされているようですね。
Loxodidae (Wikipedia)
The Structure and Function of Müller Vesicles in Loxodid Ciliates (Wiley Online Library)
エピスティリスEpistylisがびっしり付いたカイアシ(ケンミジンコ)さん。
本人には悪いけど壮観ですね…
(エピスティリスは群体性のツリガネムシ。柄は収縮しません)
池サンプルの容器でカンパネラCampanellaが複数の群体を作っていました。
その一つを実体顕微鏡Zeiss Stemi 305で撮影。
直径が2mm以上あり、肉眼で見える大きさです。
きれいなドーム型になってますね〜。
カンパネラはツリガネムシの仲間ですが、柄が収縮しないので、びっくりしても頭が少し縮むだけです。
そしてこちら↓は、別の群体を生物顕微鏡Nikon YS100で撮影したもの。
動画前半は、ドーム型を壊さないようカバーガラス無しで撮っています(真ん中右寄りにワムシが一匹紛れ込んでますね)。
後半は、細胞が見やすいようカバーガラスをかけています。
『淡水微生物図鑑』によると、カンパネラの開口部の繊毛列は3列またはそれ以上とのこと。
この動画でも3列あるように見えますね。
スピロストマムSpirostomumもびっくりすると縮むんですねー!
(冒頭から7秒と13秒あたりで縮んでます)
このひとの大きさは500µm前後。
細胞口が中央付近にあり、数珠状の大核が見えるので、Spirostomum intermediumかもしれません。
(5月に見たスピロストマムは細胞口の位置が前方1/4付近だったので、別種と思います)
完全ピンボール状態。
(多分、ストロビリディウムかストロンビディウム)
古いサンプルで、前端の細胞口に毒胞を持つ繊毛虫、ホマロズーンHomalozoonが発生していました。
大きなものは500µmを超えます。
2匹で泳いでいると、迫力がありますね。
そしてこちらは別の日の動画ですが、ホマロズーンがアメーバにかぶりついているところ。
もう食事は中盤に差し掛かっているらしく、だいぶお腹が膨れています。
ウロトリカの低速高速シフトチェンジ(^^)
時々見かけるこのひと。
ハルテリアHalteriaそっくりですが、あの直線的な棘毛が見当たりません。
親しみを込めて、たこやき君と呼んでおります(^^)
推測ですが、たこやき君は年寄りのハルテリアなのではないかと…
特有の高速遊泳がなく、ちょっとヨタヨタしているのですよね〜
こちらは恐らくメタキネタMetacineta。
透明な殻を持つ吸管虫の仲間です。
殻の隙間からかなり長い触手を伸ばしていますね(1枚目の画像では、左端まで伸びた触手がカールして上を向いています)。
吸管虫は触手で他の繊毛虫を捕食する繊毛虫の一群なのですが、最初は繊毛があるものの、成長すると繊毛がなくなり触手が発達するのだそう。
参考:
Metacineta mystacina(原生生物情報サーバ)
吸管虫亜綱 Suctoria(原生生物情報サーバ)
これは誰だろうな〜あ。
(波打つ繊毛がすてき)
【19.05.30追記】
細胞口は前端でなくやや横にあります。
ころっころのネズミワムシさんのところに、共生藻を持ったコレプスさんがすいっとやってきて、いっしょになかよく餌探し〜
…と思ったら
わむたんのお尻に押し出されたコレプスさん、元来た道をバックでさよなら〜〜
(なんかじわる)
話が出たのでレンバディオンLembadionの優雅な泳ぎをどうぞ〜
(つんつんくる〜り)
このひとの細胞長は125µm前後といったところ。Lembadion bullinumかな。
(もしもあのトラケリウスのお腹の中身がレンバディオンだとすれば、大きさ的にLembadion lucensあたりの小型種かも)
こちらは、トラケリウスTracheliusと思われます。
ディレプタスに近い仲間の繊毛虫です。象の鼻みたいな突起が特徴。
1枚目の画像で肩口にろうと状に見えているのが口だと思います。
よく見ると、お腹の中にレンバディオンのようなものが入っているように見えますね〜
大型のアメーバAmoeba。移動時の細胞長は450µmくらいありそうです。
プレウロネマと思われる繊毛虫を捕食するところ。
うまく周囲を囲い込みました。
こちらは、スピロストマムSpirostomumの模様。
大きさは400µm以上ありそうな感じ。
よーくご覧ください。このホロフリアHolophryaさん、ワムシ丸呑み状態で回転してますね〜
ほぼ、展示ケース状態とも言える…( ̄∇ ̄)
そしてこちらは、ネズミワムシの死骸をちゅぱちゅぱしているホロフリアさん。
(位置的に丸呑みは難しかったぽい)
このハルテリア、何してるんでしょ。ゴニウムさんと鬼ごっこ?
(…あおり運転ではないですよね?)
飽きたのかハルテリアが去って「う、憑き物落ちた?あー清々した〜」って感じになるゴニウムさん 笑。
柄のない樽型のツリガネムシが泳いできて、柄のある丸いツリガネムシにぶつかりました。
ちょっと面白いツーショット。
樽型の方は、柄を持たない遊泳性のツリガネムシ、オピッソネクタOpisthonectaかも?
【追記】ツリガネムシは柄のあるタイプのものでも、柄を離れて泳いでいることがあります。
良い環境を求めて柄を切り離し泳ぐこともありますし、細胞分裂した場合も一方には柄がなく、泳ぎ着いた先で柄を伸ばすそうです。
参考:ツリガネムシ 不思議な水中生活(NHK ミクロワールド)
なんか、見たことない繊毛虫がいるぞ。突起が動いてる…
と思ったら
中身はもしや…ワムシ?(あちこちで美味しく食べられてますね)
で、よーく見たら、このサンプルでもホロフリアが発生していて、ワムシを丸呑みにしていたのでした…
最後一瞬、別のホロフリアがニアミス(^^)
ミドリゾウリムシたちの楽園
(緑藻のつくる寒天質が分解され澱が沈むにつれて、ミドゾウさんが殖えてきた)
ホロフリアは肉食性なんですが、その豪快な食べっぷりが分かるちょっとした事件がありました。
プレパラートにいつもより水を少なめにマウントしたことで、うっかりカイアシさん(ソコミジンコ)を1匹潰してしまい…orz
すると側にいたホロフリアが、すごい勢いで流れ出た組織を吸い込み始め、なんと数分でまん丸に。
いやもうそれ以上は無理でしょー。
ちなみに、食事開始直前の姿がこちら。
少し前にゴニウムだらけだったサンプルで、今度はこのひとたちが殖えていました。
プロロドン?それともホロフリア?
ここは彼らに人気のスポットなんでしょうか。
彼ら、以下のページ*の写真によく似ているのですが、いろいろと調べてみたら、この種は以前Prorodon teresとして知られていたが分類が変わってHolophrya teresになった…という経緯のようです。
動画のものが同じ種かは分かりませんが、とりあえずホロフリアHolophryaということにしておきます。
*Holophrya teres (plingfactory.de)
ハナビワムシCollothecaとミドリゾウリムシが接近遭遇。
近づきすぎてお互いびっくり。
それでも寄っていくミドゾウさん。お互い、意識しているのかいないのか。
あっ…そっちは…危ないかも…
またも近づきすぎてお互いびっくり。なのにまた定位置にもどる…
こちらは、恐らくウロトリカUrotricha。
繊毛の波打つ動きがよく見えます。また見えづらいですが、後部には長い繊毛が尾を引いています。
ゆっくり旋回するように泳ぐことが多いですが、時に突然高速で移動します。
動画の最後、泳ぎ去った後に小型の繊毛虫が残りますが、これもウロトリカではないかと思います。
恐らく、キロドントプシスChilodontopsisではないかと思います。
このひとたちも、管状の口部=梁器(簗器とも書く)を持っています。
その梁器を前に突き出すようにして、美味しいものを探しているもよう。
もしかしてこの丸いやつは、吸管虫の仲間かな?
他の繊毛虫を引き寄せて、栄養分を吸っているように見えます。
捕まった方は、生きてるけど動けなくなっているようでした。
【追記】
吸管虫も繊毛虫なのですが、触手を伸ばして他の繊毛虫を捕食します。
上のものは原生生物情報サーバのスファエロフリアの写真によく似ています。
とってもカラフルな繊毛虫を見つけました。
梁器(Cyrtos)と呼ばれる管状の口部構造がよく見えています。
恐らくナスラNassulaか、それに近い仲間ではないでしょうか?
最初に見た時は、「はあぁ?変なかたち。誰だきみ〜」という感じで。
(↓その時の姿)
…しばらく見ていて、だんだんくびれが出てきて、やっと「あ、分裂中なのか!」と分かりました。
(正体は分からず)
同じサンプルにたくさんいるミドリゾウリムシが、時々寄ってきます。
分裂完了までを、暗視野でどうぞ〜
で結局、同じサンプルで見かけるこのひと↓の分裂だったのでは?と思っているのですが、どうでしょうね〜。
尾部には、明瞭な棘毛は見当たりません。
体は柔らかく、割と変形します。
恐らくアンフィシエラ目の誰かではないかと思いますが、詳しくは分かりません。
遊泳中のソライロラッパムシStentor coeruleus。おいもみたい(^^)
【追記】
オマケ。なんでそんな疲れる姿勢で回してるの?